コラム「福岡LIFE」

福岡市で不動産の売買や投資を考えている人は、平均価格がどれくらいだろうかと思ったことはありませんか。不動産の平均価格から、今後購入・売却・投資する不動産の目安も判断しやすくなります。

そこで今回は、福岡市の不動産の平均価格について調査します。土地、戸建て、マンションなどの平均価格を見ながら、購入・売却しやすい価格帯になっているか考えてみましょう。

平均価格を知るのが重要な理由

まずは、福岡市の不動産の平均価格を知るのがなぜ重要なのかを考えてみましょう。

取引時に参考になる

不動産の売買、賃貸、投資をする場合、これから取引をする対象の物件がどのくらいの価格になっているかあらかじめ知っておく必要があります。まったく情報なしに、不動産会社に掛け合うと、平均相場とはかけ離れた価格を提示されることがあり、大損することもあるのです。

一方、自分で福岡市の不動産の平均価格相場を調べておけば、不動産会社が示した価格が適切なものかどうか判断がしやすくなります。そうなれば、取引でも損をすることもなくなり、有利な条件に持っていきやすくなるでしょう。不動産の平均価格は、取引時の参考になるのです。

物件情報を探しやすくなる

これから、福岡市で不動産の購入、賃貸、投資などを考えている人は、どのような物件を探せばいいか、いろいろと悩むこともあります。条件についても様々な希望も出てくるでしょう。

そのようなときに、このような不動産の平均価格がこのくらいだと知っておけば、探す際に目星をつけやすくなります。誰でも予算には限りがあるでしょうから、平均価格をもとにどのような不動産を探せばいいのか見当も付けやすくなります。

やみくもに不動産を探したのでは、希望の条件に合うものは見つかりません。平均価格を想定して、条件を絞り込めば、あなたにピッタリの不動産が見つかる可能性も高まります。

売却活動がしやすくなる

福岡市に不動産を売ろうという場合、どのくらいに価格をつければいいのか、簡単には判断ができません。高すぎる値をつければ、なかなか売れないだろうし、安すぎる値では自分が損をしてしまいます。

そこで重要になってくるのが対象不動産と類似する物件の平均価格相場です。同じような不動産がどの程度の額で売れているのか分かれば、売るときに値がつけやすくなります。

平均価格相場から極端に離れた価格では売りにくくもなるでしょうから、確認をしたうえで売却活動をするのがおすすめです。

福岡市の不動産の平均価格

福岡市の不動産の平均価格を物件別に見てみましょう。

土地の平均価格

国土交通省が発表した令和4年の地価公示の「人口10万以上の市の住宅地の平均価格等」によると、福岡市の住宅地の平均価格は180,100円/㎡となっています。福岡市の各区の状況も見てみましょう。

※単位は円/㎡

この中では、福岡市中央区における土地の平均価格の高さが際立っています。中央区は交通の便も非常によく、北九州の政治・経済の中枢エリアでもあります。市役所や金融機関、オフィス、大型商業施設なども多く、賑わいのある街。それでいて、公園面積が広いなど、環境にも恵まれています。

様々な好条件がそろっている中央区の土地の平均価格が高いのも理解できます。

戸建て住宅の平均価格

at homeという不動産ポータルサイトが、福岡市の戸建て住宅の平均価格相場を公表しています。参照してみましょう。

参照元：福岡県 福岡市の価格相場から一戸建てを探す

福岡市全体の戸建て住宅の平均価格は4034.55万円でした。土地同様、価格が高いのが福岡市中央区で、利便性の良さが好まれています。

福岡市西区の戸建て住宅の平均価格が2番目に高いですが、九州大学の移転や観光地としての注目度が要因になっているようです。

マンションの平均価格

福岡市の中古マンションの平均価格についても、at homeのデータがあります。見てみましょう。

参照元：福岡県 福岡市の価格相場から中古マンションを探す

やはり福岡市中央区の物件の平均価格が高いですが、新築物件では2億円を超えるものもあります。

最近は、郊外の戸建て住宅に住んでいた夫婦が子育てを終え一段落したのを契機に、都会の中央区マンションに引っ越すという動きもあります。また、若い人でも便利な中央区のマンションに住んでみたいという人が多いです。そのため、需要も高まり、平均価格も上昇しています。

福岡市の不動産の平均価格からわかること

福岡市の不動産の平均価格を見てみましたが、平均価格からどのようなことがわかるか考えてみましょう。

土地などの平均価格は上昇が続いている

福岡市の土地などの平均価格はここ10年ずっと上昇が続いています。特に中央区や博多区のような中心部での上昇が顕著です。他の区では微増となっています。

では、なぜ中心部で土地などの平均価格が上昇しているのかというと、次のような理由によります。

• 金利低下で、購買力増加
• 外国人観光客の増加
• 人口増加

日銀による政策で日本の金利は低いままが続いています。低金利だと、同じ金額でも購買力が高まり、広い土地を買えるようになります。広い土地を買おうという人が増えれば、土地の需要も高まり、価格が上昇しやすいです。

コロナ禍の影響で一時減少しましたが、福岡市は外国人観光客が非常に多い街です。外国人観光客の増加で景気にもプラスに働きました。外国人観光客用の雇用も増え、住宅を建てようという人も増加。そのため、土地をはじめとする不動産の高騰になったのです。

福岡市の人口はこのところずっと増加しています。人口が増えれば、不動産を欲しいという人も増えるものです。土地を買って家を建てる、土地にマンションを建設して、居住者の募るという動きも加速して、土地価格は上昇傾向となるでしょう。

今後の発展への期待が高い

福岡市の今後の発展への期待は非常に高いです。国際都市としての利便性、都市開発の進展、スタートアップ企業の増加など、見るべき発展要素がいろいろあります。

このような発展要素があれば、人々はさらに流入し、不動産の平均価格の上昇につながることになるでしょう。

都市部を中心に新築マンションが建設されている

福岡市ではマンション住まいをしようという人も多いです。新築マンション、中古マンションともに需要が高く、平均価格を押し上げる要因にもなっています。

特に、中央区や博多区、早良区などの都市部では、新築マンションの建設が進んでいます。それも高価なマンションです。高価なマンションが建設され、入居者も増えれば、マンションの平均価格も比例するように上がるでしょう。

福岡市の不動産の平均価格をチェックしよう！

今回は、福岡市の不動産の平均価格に関する情報をお届けしました。

これから不動産取引をしようという人にとって、不動産の平均価格は重要なチェック項目。今後の取引時の参考にできます。不動産を売却する場合も投資する場合も、平均価格をもとに計算をすることもあるでしょう。

それだけに、福岡市や各区の不動産の平均価格は常に追っておきたいところ。推移を見ることで、今後の不動産取引に活かせるでしょう。